OPENING MANGA / 3 PAGES
約2%から約13%。では、何を真似できる?
強い数字を見て、漫画だけを答えにしたくなる。確認できる事実と分からないことの境界を、3ページで描きました。



確認できた変化最高月約2%から約13%
≠証明できる原因漫画単独の寄与率は不明
結果の数字ではなく、判断・変更・観察・限界を分けて持ち帰る。漫画LPへ変えたあと、Webコンサルティングの無料相談CVRは、最高月で約2%から約13%へ変わりました。ここでいうCVRは、LPを訪れた人のうち、無料相談へ申し込んだ人の割合です。
ただし、この数字だけを見て「漫画に変えれば約13%になる」と受け取るのは違います。僕はLP全体を一気に変更しており、改善後のアクセス数も当時の画面も残っていません。漫画、情報量、細かな構成のどれが何%効いたのかは分けられないんです。
この記事では、都合のよい成功談にせず、確認できる事実、僕の判断、分からないこと、一般化してはいけないことを分けます。
この記事で分かること
- GIFを使ったLPで、何を見誤っていたのか
- 漫画LPへ作り直すときに確認できている変更
- 最高月約2%から約13%へ変わったあと、何を観察できたのか
- 漫画だけの効果と断定できない理由
- この一事例を、自社の改善へどう持ち帰るか
まず、確認できる事実と分からないことを分ける
この事例を先に一枚へまとめます。
| 区分 | 確認できている内容 |
|---|---|
| 対象 | Webコンサルティングの無料相談LP |
| CVRの定義 | LP訪問者のうち無料相談へ申し込んだ人の割合 |
| 改善前 | 半年ほど運用した中で、最高月約2% |
| 改善後 | 変更から1か月以内だった記憶で、最高月約13% |
| 明確な変更 | GIFを使ったLPから漫画LPへ変更し、内容を極力シンプルにした |
| LP全体 | 全面変更したため細かな差分は不明。本人の記憶では、伝えたい内容や基本的な流れは大きく変えていない |
| 観察できたこと | ヒートマップで、以前よりファーストビューを越えて読まれていた |
| 同時期の変化 | 売上ゼロが続いた状態から、改善後に月商2倍 |
| 分からないこと | 改善後のアクセス数、各変更の寄与率、細かな変更箇所 |
| 残っていないもの | 改善前後LP、構成表、CTA、アクセス解析、ヒートマップ画面 |
約2%と約13%は、どちらも一か月の最高値です。長期間の平均値ではありません。また、改善前後で季節性やキャンペーンによる大きな条件差はなかったものの、母数となるアクセス数が分からないため、統計的な強さまでは判断できません。
この条件を隠さずに、起きた順番を見ていきます。
DIAGRAM 01 / CASE TIMELINE

改善前は「人と違うLP」を作ることが目的になっていた
改善前のLPでは、GIFを使った面白い演出を入れていました。
当時、海外で流行していたのか、成果があるように見えた事例を見たのか、そこは記憶が曖昧です。ただ、「海外で使われているなら、日本でも受けるだろう」と考えて参考にしました。
ネタとしては面白かったし、他とは違うLPになりました。差別化はできていたと思います。
でも、無料相談にはつながらなかった。活字中心のページは数秒で離脱され、売上ゼロが続きました。
人と違うことへこだわりすぎて、「訪問者が次を読みたくなるか」「相談するまでに何を理解する必要があるか」を十分に検討していなかったんです。海外で見た。面白そう。日本でもやる。判断、雑すぎるやろ。
違うものを作ったこと自体は失敗ではありません。問題は、違うことが無料相談へ進む理由になっているかを確かめなかったことでした。
漫画LPへ変え、内容を極力シンプルにした
そこで、GIFを使ったLPを漫画LPへ変更し、内容も極力シンプルにしました。
本人の記憶では、伝えたい内容や基本的な流れを、まったく別のものへ変えたわけではありません。ただしLP全体を作り直しており、当時の画面も残っていないため、細かな変更箇所は特定できません。
確認できている大きな違いは、次の二つです。
- GIFによる面白さを入口にするLPから、悩みと変化を漫画で見せるLPへ変えた
- ページの内容を極力シンプルにした
漫画に変えたことで、訪問者の入口が軽くなったと僕は感じました。ヒートマップでも、以前よりファーストビューを越えて読まれていることを確認しました。
ただし、これは「ファーストビューを越える人が増えた」という観察です。「漫画だけが原因だった」と証明するものではありません。
コミコ約13%なら、漫画が効いたと言ってよいのでは?
親バカ社長変更後に結果が変わったとは言えます。でも、漫画だけが原因とは言えません。LP全体を一度に変えたからです。
変更後、最高月CVRは約13%になった
改善前は半年ほど運用し、一か月の最高CVRが約2%でした。漫画LPへ変更したあと、1か月以内だった記憶で、最高月は約13%になりました。
同じ時期に、売上ゼロが続いていた状態から月商2倍になりました。さらに、リンクをクリックしてくれる、アンケートへ協力してくれるなど、行動してくれる質のよいリストが集まった感覚もあります。
後者は保存した数値ではなく、あくまで僕の体感です。CVR約13%、月商2倍、リストの質を一つの因果関係として束ねることはできません。
同一事例では、3件のお客様の反応もありました。原文資料は残っていないため直接引用はしませんが、本人の記憶に残っている趣旨は次のとおりです。
- 文章だけのページより、漫画の方が自然に読み進められた
- 途中まで、売るためのページだと強く意識せず読めた
- 人へ売ることに抵抗があっても、漫画なら伝えやすいと感じた
この反応は、漫画によって入口が軽くなったという本人の判断を補う材料です。ただし、3件という数を市場全体へ一般化したり、現在の原文が残っているように見せたりはしません。
何が何%効いたかは分からない
この事例の一番大きな限界は、LP全体を一度に変更したことです。
当時の僕は、一か所ずつ変えて比較するという改善の基本を知りませんでした。漫画へ変え、内容をシンプルにし、LP全体をまとめて作り直しました。
そのため、次のような説明はできません。
- 漫画だけでCVRが約11ポイント上がった
- 情報量を減らしたことが何%効いた
- ファーストビューの変更が一番効いた
- 漫画LPなら同じ条件で約13%を再現できる
DIAGRAM 02 / CHANGE BUNDLE

結果が変わったことは事実です。しかし、複数の変更を一つの袋へ入れて同時に動かしたため、袋の中のどれが効いたかは分けられません。
今なら、変更前の画面と数値を保存し、仮説を一つ決め、可能な範囲で一か所ずつ変えます。昔の自分へ言いたい。全部変えたら、当たっても理由が分からんぞ。
この事例から参考にできること、できないこと
一事例の価値は、同じ数字を約束することではありません。どの判断を持ち帰り、どこから先を自社で検証するかを分けられることです。
| 参考にできること | 一般化できないこと |
|---|---|
| 人と違うことと、無料相談につながることは別 | 漫画LPならCVR約13%になる |
| 海外事例の見た目だけを、そのまま移さない | 海外事例やGIFは日本で成果が出ない |
| 漫画は訪問者の入口を軽くする仮説になり得る | 漫画だけが改善理由だった |
| 内容を絞ることは改善仮説になり得る | 情報を減らせば必ず成果が出る |
| ヒートマップで通過位置の変化を確認できる | 通過位置だけで申込理由が分かる |
| 変更前、仮説、変更内容、結果を保存する | 約2%から約13%が平均的な改善率である |
「証拠はいつの時代も強い」というのが、僕の判断です。だからこそ、証拠が残っていないところを想像で埋めません。分からないことを分からないまま書くことも、事例の信用を守る一部です。
コミコ当時の画面が残っていないなら、事例として使えませんか?
親バカ社長使えないのではなく、証明できる範囲が狭くなります。分からないことまで埋めないのが、事例の信用です。
成功事例を、自社の検証仮説へ変える5ステップ
事例を見るときは、約13%という結果からコピーを始めません。自社で確かめられる仮説へ変換します。
- 成果地点と分母を確認する:無料相談、購入、資料請求など、何をCVとし、何に対する割合かを決めます。
- 変更前の条件を確認する:流入元、期間、オファー、アクセス数、現在のCVRを保存します。
- 実際に変える範囲を分ける:漫画、ファーストビュー、文章、証拠、CTA、フォームを一つずつ書き出します。
- 観察事実と解釈を分ける:「ファーストビューを越えた」は観察。「漫画で入口が軽くなった」は解釈です。両方を混ぜません。
- 次に確かめる一か所を決める:すべてを同時に変えず、最上流で止まっている一か所から試します。
公開後にどこで止まっているかを診断する場合は、漫画LPで問い合わせが増えない7つの原因と直し方で、アクセスから相談実施までを分けて確認できます。
改善前後で保存するもの
次の改善では、少なくとも以下を残します。
- [ ] CVRの成果地点と分母
- [ ] アクセス数、流入元、計測期間
- [ ] 変更前のLP全体と主要画面
- [ ] 変更する箇所と改善仮説
- [ ] CTA、フォーム、予約完了地点
- [ ] ヒートマップやアクセス解析の画面
- [ ] オファー、広告、キャンペーンなど同時に変わった条件
- [ ] 変更後の結果と、結果が出なかった変更
配置順から作り直す必要がある場合は、漫画LPの構成とシナリオの作り方で、漫画・文章・証拠・CTAの役割をCTAから逆算してください。
親バカ社長の結論
この事例で一番持ち帰ってほしいのは、約2%から約13%という数字ではありません。
人と違うLPを作ることから、訪問者が入りやすく、必要な判断材料を受け取れるLPを作ることへ、目的を戻したことです。
そしてもう一つ。成功しても、何を変えたか保存していなければ、次の改善へ使えるデータが減ります。失敗はデータです。成功も、残して初めてデータになります。
漫画LPの全体像から確認したい場合は柱記事へ戻れます。自社のLPで何が事実として確認でき、どこから検証するかを整理できれば、約13%をまねしなくても、次の一歩は決められます。



