OPENING MANGA / 3 PAGES
本文はできた。でも、次に何をする?
書名を直したことで、表紙、目次、内容紹介、電子書籍用ファイルの内容が食い違ったレン。制作の順序と確認地点がないために起きる手戻りを3ページで描きました。



作業名だけ変更がどこへ響くか分からない
→工程と確認条件入力・成果物・次へ進む条件
現在地を一つ選び、次へ進む条件を一つ確認する。Kindle本は、本文を書き終えればそのまま出版できるわけではありません。書名と章立てをそろえ、文章を編集・校正し、表紙と電子書籍用ファイルを作り、KDPへ情報を入力し、表示を確認してから提出します。販売中になった後にも、Amazon商品ページと実際の読書画面の確認が残ります。
作業が多いことより厄介なのは、前の工程を変えたのに、後ろの制作物を直し忘れることです。書名を変えたのに表紙が古い。章を動かしたのに目次が古い。本文を直したのに提出ファイルが古い。こうした手戻りを減らすには、作業名だけでなく、各工程の「作るもの」と「次へ進む条件」を決めます。
この記事では、Kindle電子書籍を企画からKDPへ提出し、販売中になった後の表示を確認するまでを九つの工程に分けます。これは全員が同じ道具を使うという意味ではありません。自分の現在地と、次に確認するものを見つけるための工程表です。
この記事で分かること
- Kindle電子書籍を公開まで進める九つの工程
- 各工程で作るものと、次へ進む条件
- 書名や章立てを変えたときに再確認する場所
- KDPの「詳細」「コンテンツ」「権利と価格設定」で扱うもの
- 提出前、審査中、販売中で確認できることの違い
- 自分の現在地を整理する工程表とチェックリスト
30秒で分かる結論|工程ごとに「次へ進む条件」を決める
Kindle出版の流れは、九つの作業名を順番に消すことではありません。
- 前の工程から何を受け取るか
- その工程で何を作るか
- 何を確認したら次へ進むか
この三つを工程ごとに決めます。書名、章立て、本文など上流を変えたら、表紙、目次、内容紹介、電子書籍用ファイルなど、影響する下流だけを確認し直します。
DIAGRAM 01 / NINE CHECKPOINTS

まず、自分が今どこにいるかを一つ選んでください。一冊分の全作業を同時に始める必要はありません。
工程1|読者・一冊の問い・章立て・各章の材料を決める
最初に決めるのは、「何について書くか」だけではありません。
- 誰が、どんな場面で困っているか
- 一冊で何に答えるか
- どの疑問から順に解くか
- 各章で使う経験、資料、具体例は何か
- 今回の本では扱わないことは何か
次へ進む条件は、各章に「この章で答える疑問」と「使う材料」が置かれていることです。長い本文がまだなくても構いません。メモ、セミナー資料、頭の中の経験を設計へ変える方法は、Kindle本は何から作る?経験を読者・問い・章立てに変える準備で詳しく説明しています。
工程2|章ごとに本文を作る
一冊を最初から最後まで一気に書こうとせず、章ごとの小さな疑問へ答えます。
親バカ社長は、マインドマップ、AIとの壁打ち、音声入力を使って、メモや経験を文章へ広げています。ただし、AIに一冊を任せきるのではありません。本人しか確認できない経験、日時、数字、判断理由は本人が確かめます。
次へ進む条件は、各章について次がそろうことです。
- 章の疑問へ答えている
- 抽象的な説明だけでなく、具体例がある
- 事実、本人の記憶、意見を分けている
- 読者が次に試せる行動がある
- 別の章と同じ説明を繰り返していない
工程3|内容編集・事実確認・権利確認・校正を分ける
「文章を直す」を一つの作業にすると、何を確認したか分からなくなります。少なくとも次の四つへ分けます。
| 確認 | 見るもの | 代表的な問い |
|---|---|---|
| 内容編集 | 問い、章順、重複、具体例 | 読者の疑問へ順番に答えているか |
| 事実確認 | 数字、日時、固有名詞、因果 | 資料で確認できるか、記憶なのか |
| 権利確認 | 引用、画像、顧客情報、AI生成物 | 出版へ使う権利と公開許可があるか |
| 校正 | 誤字、表記、助詞、読みやすさ | 意味を変えず読みやすくなっているか |
次へ進む条件は、直した文章をもう一度読者の問いへ戻して確認し、公開できない情報と確認できない断定が残っていないことです。
工程4|書名・副題・内容紹介をそろえる
書名と内容紹介は、本文と別の商品を約束してはいけません。本文で答えている問いをもとに、次を一組で確認します。
- 書名:誰の何の本かが伝わるか
- 副題:書名だけで足りない対象や具体性を補っているか
- 内容紹介:悩み、読める内容、向く人、条件を本文どおりに説明しているか
- 著者名:表紙、本文内の表記、KDP入力で一致するか
ここで書名を変えた場合は、表紙だけでなく、本文の扉、目次、奥付、紹介文、電子書籍用ファイルへ影響します。変更した項目だけを見て終わらせません。
DIAGRAM 02 / CHANGE IMPACT

コミコ本文を書きながら、表紙やKDP登録も進めた方が早くないですか?
親バカ社長並行できる作業はあります。でも、書名や章順が動く間に下流を作り込むと、直す場所が増えます。先に何を固定し、変えたらどこを確認するかを決めておきます。
工程5|表紙を作り、書名との一致と縮小表示を確認する
電子書籍の表紙は、Amazon商品ページで小さく表示される場面があります。大きな制作画面だけで判断せず、書名と主な視覚要素が縮小しても読めるか確認します。
Amazon KDP公式は、電子書籍の表紙としてTIFFまたはJPEGを案内し、推奨寸法を高さ2,560px・幅1,600pxとしています。仕様は変更される可能性があるため、制作時に電子書籍の表紙画像の必要条件を確認してください(2026年9月4日確認)。
次へ進む条件は、書名・副題・著者名が登録予定の情報と一致し、画像の権利、文字の誤り、縮小時の判読性を確認していることです。
工程6|本文を電子書籍用に整え、提出ファイルを一つにする
執筆中の文書と、KDPへ提出するファイルは役割が違います。章見出し、目次、画像、改ページなどを電子書籍で読める状態へ整え、提出するファイルを一つに決めます。
KDP公式では、DOC/DOCX、KPF、EPUBなど複数の形式が案内されています。形式ごとに得意なレイアウトが違うため、「みんなが使っている形式」ではなく、自分の本の文章量、画像、配置に合わせて選びます。対応ファイル形式は出版前に再確認してください(2026年9月4日確認)。
ファイル名には、少なくとも本の識別名、更新日、更新番号を入れます。
book-short-name_2026-09-04_v03.epub
cover-short-name_2026-09-04_v02.jpg
最終、本当の最終、修正版だけでは、新旧を並べたときに判断できません。次へ進む条件は、提出用の本文ファイルと表紙ファイルを一つずつ指せることです。
工程7|KDPの三つの画面へ情報とファイルを登録する
KDP公式の本の設定は、大きく次の三つに分かれています。
- 詳細:言語、書名、著者名、内容紹介、キーワード、カテゴリーなど
- コンテンツ:本文ファイル、表紙、権利に関する確認、プレビューなど
- 権利と価格設定:出版地域、ロイヤリティ、価格、KDPセレクトなど
入力項目は変更されることがあります。画面名と現在の説明は、Amazon KDP公式の本の設定:詳細情報、コンテンツ、価格設定で確認してください(2026年9月4日確認)。
費用とロイヤリティの詳細はKindle出版は無料?自作と外注で発生する費用の分け方へ、登録作業だけ頼むか企画から相談するかはKindle出版代行・出版プロデュースの違いへ分けています。
工程8|プレビュー、提出前確認、審査状態の確認を行う
「ファイルをアップロードできた」と「読める状態で表示された」は同じではありません。Amazonは、無料のKindle PreviewerやKDP上のオンラインプレビューアーを案内しています。端末の種類、向き、文字サイズを変え、章の先頭だけでなく、画像、改ページ、目次リンク、本文の最後まで確認します。
提出前には、KDP画面と提出ファイルを横断して確認します。
- 書名、副題、著者名が表紙・本文・登録情報で一致している
- 目次から各章へ移動できる
- 文字切れ、重なり、意図しない空白がない
- 画像内の文字が読める
- 内容紹介が本文にない結果を約束していない
- 権利、出版地域、価格などを本人が確認した
- 提出用の本文と表紙のファイル名を記録した
「本を出版」を押すと審査が始まります。KDP公式によると、審査中は内容を変更できず、審査を取り消したり早めたりできません。押す前を一つの確認ゲートにします。
DIAGRAM 03 / SUBMISSION GATES

コミコ約2週間で5冊なら、工程を省けば速くなるんですか?
親バカ社長僕の一例では、制作の仕組みを整えた後に約2週間で5冊を作りました。工程を省けば誰でも同じ速度になる、という話ではありません。何を作り、どこを確認するかで迷う時間を減らした結果です。
工程9|販売中になった商品ページと読書画面を確認し、記録する
KDPのステータスが「販売中」になったら、出版作業を閉じる前に公開された状態を確認します。
| 確認場所 | 見る項目 | 記録するもの |
|---|---|---|
| Amazon商品ページ | 書名、著者名、表紙、内容紹介、価格 | URL、確認日、修正要否 |
| 本のサンプル・読書画面 | 目次、本文、画像、改ページ、最終ページ | 端末・アプリ、確認箇所 |
| KDP本棚 | ステータス、提出したファイル、登録内容 | 提出日、ファイル名、変更内容 |
| 手元の管理表 | 本文、表紙、登録情報の組み合わせ | 現在公開されている本文・表紙・登録情報 |
Amazon KDPでは、内容紹介、キーワード、カテゴリー、出版地域、価格など、販売中になった後に更新できる情報があります。一方、状態や項目によってすぐ編集できない場合があり、更新後は再審査されます。変更前に本の詳細の更新と本のステータスを確認してください(2026年9月4日確認)。
コミコ販売中になってから直せるなら、提出前の確認は軽くてもいい?
親バカ社長状態によって編集できず、変更には再審査もあります。何より、最初の読者へ崩れた表示を渡さないために、提出前と販売中の両方で確認します。
実物を見る|書名・表紙・商品ページまでつながって一冊になる
『売れる漫画LPの作り方』も、親バカ社長が制作・出版したKindle本の一冊です。ここで紹介する目的は、特別な制作速度を示すことではありません。書名、表紙、内容紹介、Amazon商品ページが、読者から見える一組になることを実物で確認するためです。
親バカ社長はKindle本を10冊以上制作し、外注した工程はありません。最初の一冊では本文、校正、表紙、組版、KDP設定を本人が担当しました。一方で、この一冊に使った個別ツール、制作日数、差し戻しの有無は確認できていないため、この記事では推測しません。
Kindle出版の工程管理表
一冊分だけ、次の表を埋めます。担当が自分一人でも、空欄にはしません。
| 工程 | 入力するもの | 作るもの | 次へ進む条件 | 変更時の戻り先 |
|---|---|---|---|---|
| 企画 | 経験、資料、読者の問題 | 問い、章立て、材料表 | 各章の疑問と材料がある | 企画 |
| 本文 | 章ごとの材料 | 章本文 | 疑問へ答え、具体例がある | 該当章 |
| 編集・確認 | 章本文、根拠 | 公開できる本文 | 事実・権利・表記を確認 | 本文または企画 |
| 書名・紹介 | 本文の問いと答え | 書名、副題、内容紹介 | 本文と約束が一致 | 企画または本文 |
| 表紙 | 書名、読者、視覚方針 | 表紙画像 | 登録情報と一致し縮小でも読める | 書名・表紙 |
| 電子書籍用データ | 本文、画像、表紙 | 提出ファイル | 提出ファイルを一つに決め、プレビューできる | 該当制作物 |
| KDP登録 | 書誌、ファイル、権利、価格 | 下書き登録 | 三画面の必須項目を確認 | 各入力元 |
| 提出・審査 | 登録済みの一式 | 審査中の本 | 提出ファイルを記録した | 審査結果に応じる |
| 公開後確認 | 販売中の商品ページ | 公開確認記録 | 表示と登録内容を確認 | 修正対象の工程 |
KDP提出前・公開後チェックリスト
- [ ] 読者、一冊の問い、章立て、各章の材料がつながっている
- [ ] 内容編集、事実確認、権利確認、校正を分けて実施した
- [ ] 書名、副題、著者名が表紙・本文・KDP入力で一致している
- [ ] 本文と表紙の提出ファイルを一つずつ指せる
- [ ] 目次、画像、改ページ、リンクをプレビューした
- [ ] 端末種類、向き、文字サイズを変えて確認した
- [ ] 内容紹介が本文にない結果を約束していない
- [ ] 権利、出版地域、価格、KDPセレクトなどを本人が確認した
- [ ] 提出日、ファイル名、設定内容を記録した
- [ ] 販売中になった商品ページと読書画面を確認した
- [ ] 修正した場合、影響する表紙・目次・紹介・提出ファイルも確認した
まとめ|全作業を見る前に、現在地と次の条件を見る
- 企画から公開後確認までを、一つの長い作業にしない
- 各工程に、入力するもの、作るもの、次へ進む条件を置く
- 書名や章立てを変えたら、影響する下流だけを再確認する
- KDPでは詳細、コンテンツ、権利と価格設定を入力する
- アップロード後はプレビューし、提出したファイルと設定を記録する
- 販売中になった後も、商品ページと読書画面を確認する
- 約2週間で5冊は本人の一例であり、同じ速度を約束しない
最初にすることは、九工程を一度に終わらせることではありません。今あるのが章立てなのか、本文なのか、表紙なのか、KDPの下書きなのかを一つ選び、次へ進むために足りないものを一つ決めることです。
本が販売中になった後、プロフィール、商談前、提案後などのどこへ置くかは、Kindle本を出版後に営業へ使う方法で整理できます。
参照した一次情報
- Amazon KDP「本の設定:詳細情報、コンテンツ、価格設定」(確認日:2026年9月4日)
- Amazon KDP「Kindle Previewer」(確認日:2026年9月4日)
- Amazon KDP「電子書籍の原稿に対応しているファイル形式」(確認日:2026年9月4日)
- Amazon KDP「電子書籍の表紙画像の必要条件」(確認日:2026年9月4日)
- Amazon KDP「本のステータス」(確認日:2026年9月4日)
- Amazon KDP「本の詳細の更新」(確認日:2026年9月4日)
- Amazon KDP「Kindleコンテンツの品質ガイド」(確認日:2026年9月4日)
KDPの仕様、入力項目、審査状態、更新条件は変更される可能性があります。実際に提出・更新するときは、Amazon KDP公式の最新情報を確認してください。



