OPENING MANGA / 3 PAGES
出版した。でも、商談ではまた
最初から。
販売数だけを見て本をしまい、商談では同じ説明を何度も繰り返す。本はあるのに使い方が分からない痛みと、その原因を3ページで描きました。



出版しただけ本の置き場所が決まらない
→一つの導線へ置く相手・場所・次の行動・記録
販売数と事業上の反応を分け、今ある一冊に一つの仕事を持たせる。Kindle本は、販売数だけで評価する必要はありません。ただし、出版しただけで営業資産になるわけでもないんです。
本を仕事で使うなら、誰に読んでほしいか、顧客導線のどこへ置くか、読後に何をしてほしいか、何を記録するかを決めます。最初から七か所すべてへ広げず、一冊を一つの導線へ置いて反応を確かめます。
この記事で分かること
- 本の販売成果と、仕事での活用成果を分けられる
- 出版後の本を置ける7つの場所が分かる
- 商談前・商談中・商談後で、本の役割を変えられる
- 本から次の行動を一つに絞れる
- 販売数以外に残す記録を決められる
「売れた本」と「仕事で働いた本」は、同じではない
Amazonで何冊売れたかは、書籍販売の結果です。一方で、本を見た人がプロフィールを確認した、商談前に考え方を知った、具体的な質問をした、相談したという変化は、事業上の結果です。
どちらも大切ですが、同じ数字ではありません。
| 見る結果 | 具体例 | 分かること |
|---|---|---|
| 書籍販売 | 注文数、既読ページ、ランキング | Amazon内で本が読者へ届いたか |
| 信用形成 | 著者ページ、プロフィール、制作実績の閲覧 | 著者と事業を知る入口になったか |
| 商談 | 本に関する質問、商談前の共有事項 | ゼロからの説明を減らせたか |
| 行動 | 問い合わせ、予約、資料閲覧 | 本のあとに次の行動が起きたか |
販売数が伸びていても、事業への導線がなければ営業成果は分かりません。逆に販売数が少なくても、本の存在が信用や会話の入口になることはあります。
DIAGRAM 01 / TWO RESULTS

販売0冊の本から、30万円の漫画制作依頼につながった
僕が最初に出したKindle本は、SNSで一度も告知しませんでした。販売数は0冊です。本の売上だけで判断すれば、成果は出ていません。
それでも、「本を出した人」という事実が漫画制作の相談につながり、その相談が30万円の仕事になりました。
ここで盛ってはいけない部分があります。相談者がどこで本を知ったのか、実際に購入して読了したのか、当時どんな言葉をくれたのかは確認できていません。だから「本を読んで感動した人が依頼してくれた」とは書けません。
確認できているのは、販売0冊だったことと、出版実績が相談の入口となり30万円の仕事につながったことです。
本の価値は販売数だけでは決まらない。僕はこの経験からそう判断しています。ただし、販売0冊なら仕事が来る、という意味ではありません。それで自動的に仕事が来るなら、話はずいぶん簡単です。
大切なのは、本を出した事実を放置せず、相手が必要なタイミングで見つけられる場所へ置くことです。
コミコ全部読んでもらわないと、本を営業に使ったことになりませんか?
親バカ社長必要な章や考え方が伝わり、会話が進めば役割を果たす場合があります。ただし、読んでいない人を読者扱いして成果を盛らないことです。
実物で見る|親バカ社長のKindle本
理屈だけで「本は仕事に使えます」と言っても、具体物がなければ説得力がありません。そこで、親バカ社長が公開名義で出しているKindle本8冊を、Amazonリンク付きで紹介します。サイト内に表紙原本がある7冊は、実物の表紙も掲載します。
先頭の『Kindle本は、1冊も売れなくていい。』は、この記事と同じく、販売数だけで本の価値を決めない考え方を扱った一冊です。ほかにも漫画LP、AI漫画、広告、仕事術、子育てまで、テーマごとに本を作っています。
ここで見せるのは「何冊売れたか」という自慢ではありません。考えや経験を、相手が確認できる具体物へ変えた実例です。







Kindle本を営業へ使う7つの配置先
次の7つは、親バカ社長の成果実績を七つ並べたものではありません。自分の顧客導線で、どこへ本を置けるかを検討するための配置案です。
DIAGRAM 02 / SEVEN PLACEMENTS

| 活用先 | 誰に見せるか | 本の役割 | 次の行動 | 確認すること |
|---|---|---|---|---|
| 1. Amazon著者ページ | Amazonで著者名を見た人 | 著書と略歴を一か所にまとめる | 他の著書・著者情報を見る | 著者名と本が正しく紐づいているか |
| 2. 自社プロフィール・制作実績 | Webサイトで経歴を調べる人 | 専門性を具体物で示す | サービス・実績を見る | 本の紹介からどのページへ進んだか |
| 3. 問い合わせ返信・商談前案内 | 相談日程が決まった人 | 前提となる考えを先に共有する | 関係する章や紹介ページを見る | 商談で本に関する質問が出たか |
| 4. 商談中の共通資料 | 説明を聞いている相手 | 抽象的な説明を章や図へ戻す | 話したい論点を選ぶ | ゼロから説明した時間が減ったか |
| 5. 提案後のフォロー | 比較・検討中の相手 | 判断材料を持ち帰ってもらう | 補足ページや問い合わせへ進む | 再質問・再訪・返信があったか |
| 6. 既存顧客の理解・教育 | 契約済みの顧客・参加者 | 方針や用語を繰り返し説明する | 関連章を確認して実践する | 同じ質問や認識違いが減ったか |
| 7. セミナー・メール・記事への再展開 | まだ本を知らない見込み客 | 一冊の内容を短い入口へ分ける | 本・補足記事・相談へ進む | どの入口から反応したか |
1. Amazon著者ページ
Amazon KDPの公式ヘルプでは、著者セントラルを使って著者ページへ本と略歴をまとめられると案内しています。本を一冊ずつ点在させず、「誰が、何について書いているか」を確認できる入口です。
Amazon KDP「著者セントラル」(2026年8月28日確認)
著者名の表記が本ごとに違うと、著書が同じページへまとまらないことがあります。公開後の活用以前に、著者名と著者ページの状態を確認します。
2. 自社プロフィール・制作実績
プロフィールへ表紙だけを並べるのではなく、その本が誰のどんな疑問に答えるかを一文で添えます。
親バカ社長HPでも、Kindleの制作実績から公開名義の著書を確認できるようにしています。冊数を権威として見せるためではなく、実際に企画し、作り、公開していることを示す具体物として置いています。
3. 問い合わせ返信・商談前案内
商談前に本を渡す目的は、全部読んでもらうことではありません。相談内容と関係する章や考え方を案内し、当日の会話を一段先から始められるかを試します。
「事前に全ページ読んでください」では、相談前の宿題が増えます。案内するなら、なぜ関係するのか、どこを見ればよいかを短く添えます。
4. 商談中の共通資料
口頭説明で話が広がったとき、本の章、漫画、図へ戻れるようにします。本は営業担当の代わりに契約を決めるものではありません。お互いが同じ前提を見ながら質問できる、共通資料として使います。
5. 提案後のフォロー
提案後に本を案内する場合は、「詳しくは本を読んでください」で終わらせません。検討中の疑問と関係する箇所を示し、質問先や補足ページを一つだけ置きます。
6. 既存顧客の理解・教育
契約後も、方針や用語を何度も説明する場面があります。関係する章を共通資料にすれば、認識をそろえる助けになります。
ただし、古くなった情報を放置しないこと。KDPでは出版後に更新できる項目と、新しい版が必要になる変更があります。Amazon KDP「本の更新」で現行ルールを確認し、大きな変更を既刊へ無理に上書きしません(2026年8月28日確認)。
7. セミナー・メール・記事への再展開
一冊の内容を、セミナーの論点、メールの一テーマ、記事の図解などへ分けて案内できます。第三者の文章・画像・素材を含む場合は、再利用できる権利範囲を確認します。
Amazon KDPも、メールやWebサイトを使った本の販促を案内しています。ただし、日本では利用できないギフト・プレビュー関連機能があります。海外向けの機能を、そのまま日本でも使える前提にしません。
Amazon KDP「本の販促」(2026年8月28日確認)
一冊につなぐ「次の行動」は一つに絞る
本を置いただけでは、読者は次に何をすればよいか分かりません。一方で、相談、メルマガ、動画、別の本、SNS、サービス一覧を全部並べると、今度は選べなくなります。
最初に試す導線では、次の行動を一つに絞ります。
- サービスの条件を知ってほしいなら、サービス詳細ページ
- 自分に合うか整理してほしいなら、無料相談
- まだ検討前なら、関連する記事や資料
- 既存顧客なら、実践手順や確認ページ
DIAGRAM 03 / ONE NEXT ACTION

本の中へURLや案内を追加する場合は、リンク先が長く使えるか、スマホで開けるか、出版後に差し替えが必要にならないかも確認します。リンク切れのCTAは、閉店した店の地図を配り続けるようなものです。作った側も読む側も、誰も幸せになりません。
販売数以外に、何を記録するか
本が仕事へつながったかを、感覚だけで決めないようにします。
すべてを厳密に追跡できなくても、次の記録は残せます。
- 問い合わせフォームへ「何を見て知ったか」を追加する
- 本専用のURLや案内ページを用意する
- 商談で本を知っていたか、どの章が気になったかを聞く
- 本を案内した日と、その後の質問・返信を記録する
- 書籍販売数と、相談・商談・契約を別の列にする
コミコ本がきっかけだったと、どうやって確認しますか?
親バカ社長問い合わせ項目、専用リンク、商談時の質問で確認します。分からない経路は分からないまま残す。僕の30万円事例も、確認できない部分は足していません。
専用リンクを作っても、本以外の場所へ同じURLを貼れば経路は混ざります。確認できたことと推測を分け、「たぶん本のおかげ」を成果へ足さないことが大切です。
本を営業へ使わない方がよい条件
出版済みだからといって、すべての商談へ本を押し込む必要はありません。
- 本のテーマと、現在の商品・相談内容が離れている
- 内容や数字が古く、誤解を生む
- 守秘義務や第三者の権利に関わる内容がある
- 読者に必要な章を示せず、読む負担だけを増やす
- 本のあとの問い合わせ先や補足情報が切れている
- 本を読んだことを前提にしないと商談が成立しない
この場合は、短い記事、FAQ、営業資料の方が向くことがあります。本を使うことが目的になると、また順番が逆です。
一冊を一つの導線へ置く5ステップ
- 読んでほしい相手を一人に絞る:新規見込み客、検討中の相手、既存顧客などを混ぜません。
- 顧客導線の一地点を選ぶ:まずプロフィール、商談前、商談後など一か所だけ選びます。
- 本の役割を一文にする:「専門性を証明する」「前提を共有する」など、仕事を一つにします。
- 次の行動を一つ決める:サービス詳細、質問、相談、実践ページなどから一つ選びます。
- 反応を記録して続けるか決める:質問、閲覧、相談などを確認し、配置を残すか変えるか判断します。
本をまだ作っておらず、依頼範囲から整理したい場合は、Kindle出版代行・出版プロデュースの違いで、原稿の状態と任せたい工程を確認できます。制作費と自分の作業を分けたい場合は、Kindle出版はどこまで無料かをご覧ください。
出版後活用チェックリスト
- [ ] 読んでほしい相手を一人に絞った
- [ ] 本を置く場所を一か所決めた
- [ ] その場所で本が担当する役割を決めた
- [ ] 読んでほしい章や理由を短く添えた
- [ ] 読後の次の行動を一つにした
- [ ] リンク先をスマホで開いて確認した
- [ ] 本文・画像・引用素材を再利用できるか確認した
- [ ] 書籍販売と事業上の反応を分けて記録する
- [ ] 本を読んでいない人にも商談が成立する
- [ ] 古い情報とリンクを定期的に見直す
親バカ社長の結論
販売数は大切です。でも、販売数だけで本の仕事を決める必要はありません。
僕の最初の本は販売0冊でした。それでも、出版した事実が30万円の漫画制作相談の入口になりました。だからといって、本を出せば仕事が来るとは言いません。確認できない経路を、都合よく成功物語へ足すこともしません。
持ち帰ってほしいのは、本を出版物のまま放置せず、顧客導線の一地点で役割を与えるという考え方です。
まず一冊、置く場所を一つ、次の行動を一つ。そこから反応を見ます。作った本を増やす前に、今ある一冊が働ける場所を決めてください。



